学び、飛躍の学徒を支える

久敬社ここにあり

新型コロナウイルス感染症に関する第一報が流れると同時に、世界各地がパンデミックの嵐に見舞われ、蠢きながらも耐えてきた3年余りの生活に変化の兆しが見えてきました。

感染症法上、コロナが第5類へと移行することに伴い、これまでの抑圧からの解放感もあってか、マスク・手洗い・3密回避等を気にするどころか、マスク着用にあっては、自主判断とはいえ、人通りの多い場所にあっても、バス・電車内を見回しても、マスクをしている人が目立つようにも感じます(喜ぶべきことかもしれませんが・・・)。

とは言え、アフター・コロナでの生活に一抹の不安を感じながらも、自粛・節制に明け暮れた久敬社塾での悲喜交々の3年余りを振り返ることで、改めて、『学徒の学び、飛躍を支える』、『志を高く、アグレッシブに未来を切り拓く』など、久敬社塾の理念を再確認しつつ、心機一転、塾生一人ひとりに関わっていかねばと思っているところです。

思えば非常事態宣言下、『マスク・手洗い・3密回避』、『寄るな・触るな・喋るな』が叫ばれる時期に塾監就任となり、先行き不透明・混沌としていた時期にも重なったことで、在塾生6名(帰省中2名含)には、唖然・呆然というのが正直なところでした。

私が学生時代の久敬社塾は、総勢48名に近い塾生達による賑わい座であったことを思い起こせば、塾内を歩くときには自分の足音だけしか聞こえない、午後7時なのに食堂のカウンターにはラップのかかった夕食がぽつり置かれているなど、誰が想像できたでしょうか。就任当初は、大きく変貌した現実を受け入れるところからのスタートでした。

しかし、少数精鋭の布陣ながら、塾生一人ひとりは、明確な目標設定のもと、実現に向け努力を惜しまない健男児だったように思います。余暇時間には、3階サロンSASAKI(仮称)で語り合っていたようでした。

その後、11月理事会にて、塾舎改修方針・方法等が決まった後は、140有余年の歴史ある男子学生寮に、女子学生を迎え入れるための施設改修が一気に進んでいきました。施設の改修状況をカメラに収めながら、目に飛び込んでくる劇的ビフォーアフターは、不安を吹き飛ばし、大きな期待へと変わっていきました。

そして記念すべき令和3年度、女子学生4名(院生1名、1年生3名)、男子学生6名(院生1名、3年生1名、1年生4名)の入塾により、歴史的な幕開けとなりました。「140有余年の歴史ある男子学生寮久敬社塾に女子学生を受け入れること」をニュースにしようと、NHK佐賀放送局・テレビ朝日・佐賀新聞の報道取材が入り、歴史の1ページを祝ってもらいました。

和気藹々、これまでの男子学生寮では思いも寄らなかった新しい風、雰囲気が生まれてきました。まさに、新たなコミュニティでの学生自治が繰り広げられ始めた1年でした。

そして令和4年度は、新たに女子学生10名と男子学生8名を迎え入れ、いっそうパワーアップした久敬社塾生活がスタートしました。

焼き牡蠣・鯛飯に舌鼓を打ったBBQ、富士登山、曳山組立、想像だにしなかった紅白歌合戦出演、「だが情熱はある」TV収録、4名の卒塾式、令和5年度新入塾生選考、新たな企画ページに溢れた都塵107号発行、久方ぶりの卒塾生送別式の敢行等々、楽しく思い出深く、改めて「久敬社ここにあり」を実感した令和4年度の営みでした。

さらに令和5年度。8月上旬現在、総勢35名の塾生による希望あふれる生活が展開中です。女子学生6名(院生1名、1年生5名)と男子学生5名(全1年生)の入塾式、談話室が満杯近くになるほどの塾生大会、B4版へサイズアップした朝食・夕食注文表の作成、毎月の学生棟電気使用料チェック、コロナ明け千代ヶ丘夏祭り手伝いによる地域貢献、佐賀県内高校生の2023東京研修旅行のサポートなど、新しい塾生集団、コミュニティによるアグレッシブな取り組みが現在進行中です。

公益財団法人久敬社 理事・塾監 山﨑 信也

公益財団法人久敬社 理事・塾監
山﨑 信也