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2023年03月28日

おそいとゆったり、二つの見方。4月の献立表です

おそいとゆったり、二つの見方。4月の献立表です

正の世界と負の世界

世の中には正と負という二つの大きな世界があるようです。どんな世界かと言うと、正の世界は世の中が発展・発達していく世界、つまり合理的で能率的な世界です。一方、負の世界はその反対の非合理的かつ非能率的な世界で、発展・発達とは無縁の世界です。

具体例を挙げると、高エネルギーを使って、高速で大量に客を運ぶ飛行機。これは正の世界の代表格です。では、風まかせで大空を舞い飛ぶハンググライダーは見向きもされなくなるかと思うと、とんでもない、山々や高原では多数見かけます。

日本語のワープロやパソコンが普及すると、文字を手書きすることは極めて少なくなるだろうと言われてきました。しかし、減りこそすれ、書道愛好家は増え、手紙であれば温もりのある手書きの方が圧倒的に喜ばれます。

携帯電話、PCなど通信機器が発達すれば、人と人とが会う機会は減ってしまうと思われていました。ところがどうでしょう、新型コロナが収束しつつある今、カフェや飲食店・居酒屋に集う人、駅も飛行機も新幹線も行き交う客で再びいっぱいです。人と人が直接顔を合わせ肌の温度を感じながらコミュニケーションをとることがますます求められています。

例を挙げればきりがありません。インテリジェントビルvs.キャンピング、自動車vs.ウォーキング/サイクリング、新幹線vs.各駅停車の列車/蒸気機関車、高速クルーザーvs.カヌー/SUP、都会住まいvs.田舎住まい・・・。

このように、一つの分野において、便利で合理的なものが登場し、主流と称される存在になっても、同分野の不便で非合理的なものは決してなくならないばかりか、ますます珍重され、重みや価値を増しています

正と負の両側から考えてみる

一方、同じものや事象であっても、視座を変えると180度異なることがあります。正の側の言う「おそい」とか「のろい」は、負の側からすれば「ゆったり」「のんびり」「マイペース」です。重い病気にかかると、症状の他にも多々マイナス面だけを考えてしまって確かに「つらい」です。しかし、他人の痛みや命の大切さ、生の意味、サポートしてくれる人への謝意・敬意を感じることができるようになって「ありがたい」とも思えます。周囲の人にも「ありがたい」と思わせるようになります。悲嘆だけではありません、深い幸福感が生まれるのです。

新年度に入ると、大学では新しい講義が始まり、久敬社では10名を超えるフレッシュな顔ぶれが私たちの仲間に加わります。立場や環境が変わると、「見えてくる風景」が異なってきます。気持ちや姿勢を一新する絶好の機会です。「両面から(四方八方から)視てみる、考えてみる」訓練をしてみましょう。

さあて、長々と徒然にごめんなさい、お待たせしました、4月の献立表はコチラです。2月下旬から賄いさんが変わり、メニューも美味しさもうーんとグレードアップしました。塾生の評判は上々、4月から新入塾生が入ってくると聞いて、賄いさんも一段と張り切ってくれています。

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